Tiny ~極少量サンプル+グローブボックス運用に特化したモデル


Tiny全景

Tiny正面

Tiny 乳棒軌跡曲線アニメーション

Tiny

超小型 卓上型

1.製品概要

Tiny は、石川式自動乳鉢(正式名称:石川式撹拌擂潰機)シリーズの中で最もコンパクトなモデルとして設計された、
極少量サンプル専用の精密混練・分散・粉砕装置です。

Tinyplus からタイマー機能と回転数設定を省くことで本体サイズをさらに削減し、
一般的なグローブボックスのパスボックスから搬入・搬出が可能となりました。

 

これにより、

  • グローブボックス環境をブレイクすることなく装置の出し入れが可能

  • 酸素・湿度に敏感な材料の前処理に理想的

  • 極少量試料でも、手すり乳鉢と同等の再現性

という特長を持ちます。

2.特徴

シリーズ最小。パスボックスに通る “超コンパクト自動乳鉢”

  • 多くの標準グローブボックスのパスボックスをそのまま通過

  • グローブボックス内部の雰囲気を壊さず乳鉢/乳棒交換が可能

  • スペース制約のある研究環境で高く評価

少量サンプル専用の高再現性プロセッサ

  • 数 mL 程度の貴重サンプルでも均一処理

  • 手すり乳鉢を忠実に再現した“押しつぶし+すり潰し”動作

  • 機能性材料の結晶性を維持しやすいマイルド粉砕

メンテナンスが容易で、操作もシンプル

  • 機能を絞り込んだシンプル構成

  • グローブボックス内作業でも扱いやすい

  • 乳鉢/乳棒も小さく、清掃が容易

3.石川式自動乳鉢の共通技術

エピサイクロイド軌道による均一処理(左の動画参照)

乳棒の二重回転機構により実現できる複雑軌道で材料を均一に巻き込みながら、撹拌・粉砕・混練等を同時に実現。

 

乳棒傾斜による中心部処理の最適化

乳棒が傾いて接触することで、材料を中心へ集め、処理ムラを抑えます。

 

ばね荷重による安定した接触力

 材料量によらず乳棒接触力が安定し、再現性を確保。

4.用途

Tiny は、特に以下の用途に適しています:

 

  • 酸素・湿度に敏感な材料の処理(グローブボックス運用)

  • 数 mL 程度の少量試料の粉砕・混練

  • 高価材料・貴重材料の試料調製

  • 機能性材料・化学材料のスクリーニング

  • 密閉環境での多工程処理(混合・混練・粉砕・分散)

5.製品の動きと操作方法

6.Tiny 諸元

型式 Tiny型
推奨加工容量(mL)(※乳棒軌跡領域に基づく) 30
回転方式 OR式 (*1)
回転数(rpm) 30
乳鉢    材質 磁器
内径(mm) 90
深さ(mm) 53
加工容積(L) 0.03
機械外寸   奥行(mm) 286
幅(mm) 175
高さ(mm) 327

電源
単相100V(W)

40
乳棒数 1
重量(kg) 12.5

(*1) 回転方式「OR式」:乳鉢は回転せず、乳棒が二重回転し乳棒自身が受動的な自転をする機構

7.FAQ

Q1. 「推奨加工容量」とは何ですか?

A1. 乳棒が実際に力を及ぼす“軌跡領域の容積”を指し、乳鉢のすりきり満量ではありません。
この範囲で処理することで高い効率と再現性が得られます

 

Q2. グローブボックスのパスボックスを通過しますか?

A2. はい。Tiny は石川式シリーズ中で最も小型で、
多くの一般的なグローブボックスパスボックスに通過できるよう設計されています。
これにより、環境を破壊せずに装置の搬入・搬出が可能です。

 

Q3. ビーズミルやボールミルとは何が違いますか?

A3. Tiny は衝撃ではなく乳棒荷重によるマイルドな剪断粉砕を行うため、結晶破壊が起きにくく、機能性材料に適しています。
さらに、混合・混練・粉砕・分散を同時にこなす多工程処理は自動乳鉢ならではです。

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Tinyカタログ
1-1.微量機_Tinyカタログ.pdf
PDFファイル 664.5 KB

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