石川式自動乳鉢 Dシリーズ  ~コンパクト卓上型で粉砕・混練・分散を最適化~


石川攪拌擂潰機 D101S/D16S/D18S/D20S/D22S 真空型 竪型

D16S全景(乳棒1本タイプ)

D16S乳棒軌跡曲線アニメーション

D18S全景(乳棒2本タイプ)

D18S乳棒軌跡曲線アニメーション

D101S/D16S/D18S/D20S/D22S

卓上型 標準型

1.製品概要

石川式自動乳鉢 (正式名称:石川式撹拌擂潰機)Dシリーズは、独自の二重回転構造と精密荷重制御により、手作業乳鉢の動きを忠実に再現しつつ、均質な混練・分散・粉砕を自動化する卓上型装置シリーズです。
研究用途からスケールアップまで幅広く対応するため、処理容量や乳棒構成の異なる複数モデルをラインアップしています。

 

本ページでは、D101S・D16S・D18S・D20S・D22S の5機種をご紹介します。

2.特徴(製品個別セクション)

● D101S ― 小容量・汎用モデル(推奨加工容量:200mL)

  • ラボで最も扱いやすい「基準モデル」

  • 極少量〜少量まで幅広く対応

  • コンパクトな乳鉢/乳棒で清掃しやすく、日常使用に最適

  • 省スペースでも安定した処理性能


● D16S ― 1本乳棒の主力モデル(推奨加工容量:400mL)

  • シンプル構造で扱いやすい小〜中型モデル

  • 粘度の高い材料にも安定対応

  • 多くの研究室で採用される信頼性の高いモデル

  • スケールアップの入口として最適


● D18S ― 高粘度・難分散材料向けハイパワー(推奨加工容量:1L)

  • 2本乳鉢で粘度の高いペーストやナノ材料の分散に強み

  • MWCNT分散実績多数、一次分散として高評価

  • 混練効率と再現性の高さが特徴

  • 高負荷条件でも安定した運転が可能


● D20S ― 乳棒2本搭載の大容量モデル(推奨加工容量:2L)

  • 2本乳棒による強力な混練力と処理量

  • 大容量でもムラの少ない均一化が可能

  • スケールアップ検証・大量試験に適合

  • 高粘度スラリーの大量処理でも安定


● D22S ― 最大処理量のフラッグシップモデル(推奨加工容量:4L)

 

  • Dシリーズ最大級の処理量を実現

  • 大型乳鉢に最適化された混練力と耐久性

  • 工場試作・量産前工程での使用にも対応

  • 大量の高粘度材料でも均質に処理

3.石川式自動乳鉢の共通技術

● エピサイクロイド軌道による均一処理(左の動画参照)

乳棒の二重回転機構により実現できる複雑軌道で材料を均一に巻き込みながら、撹拌・粉砕・混練等を同時に実現。

 

● 乳棒傾斜による中心部処理の最適化

乳棒が傾いて接触することで、材料を中心へ集め、処理ムラを抑えます。

 

● ばね荷重による安定した接触力

 材料量によらず乳棒接触力が安定し、再現性を確保。

4.用途(シリーズ共通)

  • 電池材料(活物質・導電助剤)の混練・分散

  • MWCNT・カーボンブラックなどのナノ材料分散

  • 医薬品・化学試薬の調製

  • セラミックス・複合材料の均一混合

  • 樹脂・インク・ペースト類の試作

5.製品の動きと使用方法(代表機種:D18S)

・乳棒軌跡曲線(左動画参照)

・動画リンク

D16Sの動き

D18Sでの粉砕工程

 


6.Dシリーズ 諸元

型式 D101S D16S D18S D20S D22S

推奨加工容量(L)

0.2 0.4 1 2 4
回転方式 OR式 (*1)
回転数 (rpm) 8~50 8~50 8~30 8~30 8~35
磁器乳鉢 内径(mm) 115 155 203 254 305
深さ(mm) 67 85 114 140 170
加工容積 (L) 0.2 0.4 1 2 4
機械外寸 奥行(mm) 330 378 436 510 562
幅(mm) 242 258 273 346 396
高さ(mm) 340 398 466 550 582
電源 単相 100~120V (W) 60 90 90 100 200
乳棒タイプ/本数 T型/1 T型/1 防塵/2 防塵2 防塵/2
かき棒(テフロン)
重量(kg) 15 20 30 40 50

(*1) 回転方式「OR式」:乳鉢は回転させず、乳棒を二重回転させながら自由回転する機構

6.よくある質問

Q1. 少量サンプルでも処理できますか?
A1. はい。D101SやD16Sなど小型モデルは、10〜20mL程度の少量サンプルでも安定した混練・分散が可能です。研究開発や試作での微量調整にも適しています。

 

Q2. 高粘度や高充填の材料は扱えますか?
A2. 特に、D18S、D20S、D22Sは2本乳棒タイプで、高粘度材料に適しています。全モデル共通で、ばね荷重とエピサイクロイド軌道により、粘度の高いペーストや多成分スラリーも均一に処理できます。

 

Q3. 乳鉢・乳棒の材質は選べますか?
A3. はい。メノウ、アルミナなど複数の材質を選択可能です。化学的安定性や耐摩耗性を考慮して、材料や用途に応じて最適な組み合わせをご提案できます。

 

Q4. 回転数や処理時間の調整はできますか?
A3. Dシリーズは全ての機種で回転数とタイマー設定が可能です。処理条件を最適化できます。高容量モデル(D18S以降)は処理効率重視ですが、材料に応じた運転条件の調整も対応可能です。

 

 

Q5. 清掃やメンテナンスは簡単ですか?
A5. はい。乳鉢・乳棒は工具なしで簡単に取り外せる構造で、日常の清掃やメンテナンスが容易です。特に小型モデルは操作性・清掃性に優れ、ラボ環境で安心してご使用いただけます。

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D101S, D16Sカタログ
2-1.小型機_D101S.D16Sカタログ.pdf
PDFファイル 3.4 MB
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D18S, D20S, D22Sカタログ
2-1.小型機_D18S.D20S.D22Sカタログ.pdf
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