乳鉢の手作業(手ずり)を忠実に再現可能な唯一の自動乳鉢

~石川式撹拌擂潰機~


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新製品「Tiny plus」 -超小型・卓上型-

■特長

  • 手作業(手ずり)を忠実に再現する自動乳鉢
  • グローブボックスにも入るコンパクトサイズを実現
  • 乳鉢での擂り潰し作業を手作業で行っている研究・開発者に最適な自動乳鉢
  • 0.5 gの極少量材料でも処理可能
  • 最小機種「Tiny」の機能そのままで、回転数の変更機能とタイマー機能を追加
  • 乳棒にばねが内蔵されており、圧力をかけながら粉砕・分散・混合・混錬が同時処理可能
  • 処理状況が確認しやすいLED照明付き
  • ステンレス筐体採用により耐薬品性が向上し、実験室やクリーンルームでの使用用途が拡がる
  • モータートルクが高いのでスラリー、ペーストはもちろん高粘度材料も処理可能
  • 数mmの板ガラスを数μmに微粒子化する粉砕能力
  • セラミックス粉体を粉砕しながら、樹脂と分散・混錬を同時行う処理も可能
  • 有機溶剤等を含んだ物質の加工もカバー材質を選べば可能

石川式自動乳鉢(石川式撹拌擂潰機)とは?

石川式攪拌擂潰機のアップ写真

 

独自の二重回転機構により乳棒は乳鉢内に均等な軌跡を描きます(エピサイクロイド軌道)。これにより、粉体やペースト・スラリーをムラなく均一に粉砕・分散・混合・混練・捏和処理を実現します。さらに真空機能を付加された装置では、真空中で分散・混合することにより、単なる分散機、混合機ではなく、材料の水分を蒸発させながらの処理となり、濃縮装置(エバポレーター)としての機能も発揮することができます。加熱・冷却等機能付加により調温下での加工、脱泡など処理の幅を拡げています。また、乳鉢/乳棒の熱容量が大きいため、摩擦熱が材料に伝わりにくく、材料を一定温度で処理できることも特長の一つです。

このように石川工場では長年蓄積した技術・ノウハウで粉砕・分散・混合・混錬・捏和のアイデアをご提案いたします。

石川式自動乳鉢は、分散・混合・混練・すり潰し(摩砕、解砕、粉砕)の同時処理が可能な自動乳鉢です。食品、化学材料や薬品、高機能材料、電子部品材料、近年では全固体電池材料など、粉体やスラリーから高粘度体まで扱うことができます。


【基本機能】 粉砕・分散・混合・混錬の「同時処理機能」

乳棒の軌跡がエピサイクロイド軌道を描くため、乳鉢内を密にムラなく、均一に処理することができます。磁器製の乳鉢と乳棒を採用しているため、硬く削れにくく、かつ薬品耐性も高いという特長があります。独自技術により、石川式自動乳鉢は以下のような基本性能を有してます。

  

  1.均一で精緻な混合が可能

     ・粒度制御をしながら均一な混合ができる

     ・マイルドな処理が可能で粒子の過粉砕のリスクを低減できる(ソフトな混合・微粒子化が可能)

 

  2.粒径の均一化と制御が容易

     ・微粉砕しながら、粒径を均一に整えることができる

     ・ナノレベルではなく、ミクロ~サブミクロンレベルの制御が得意

     ・焼成後の粒成長を最適化できる(均質な前駆体を形成)

 

  3.材料の過度な劣化を防ぐ

     ・機械的なストレスが少ないため(マイルドな処理エネルギー)、化学変化を抑えつつ処理できる

     ・材料の劣化を最小限にしながら均質化

     ・高エネルギー処理(ボールミルなど)では発熱による反応変化が起こるが、自動乳鉢では温度管理がしやすい

 

  4.少量試作・実験向けに適している

     ・ボールミルやプラネタリーミキサーは大量の原料が必要 だが、自動乳鉢は最小0.5gの試作が可能

     ・材料の無駄を減らしながら試作できる(特に高価な材料向け)

     ・プロセスのスケールアップにも対応しやすい(小規模→大規模への適用が容易)

 

  5.スラリー、ペースト、高粘度材料の処理も可能

     ・乳棒回転のモータートルクが高いため、高粘度材料でも処理ができる

     ・撹拌しながら、分散・混合・混錬ができるので、スラリーやペーストの均一分散が可能

     ・粉体を粉砕しながら、樹脂・溶媒との分散を同時に処理ができる

 

【付加機能1】 隔離密閉

材料の飛沫を防ぐ防塵の仕組みは、視認性を確保した上で、防塵、手の巻き込み防止を確保するのみならず、乳鉢の垂直抑えとなっており4つの機能を実現します。またカバーにカプラーを取り付ければ雰囲気下での加工も可能です。

 

【付加機能2】 真空減圧機能

真空カバーを取り付けることで、スラリー・ペーストの濃縮乾燥、粘調体の脱泡、不活性ガス置換下環境での撹拌擂潰などが可能となります。

 

【付加機能3】 加熱冷却機能

極低温から高温までの温度を加えることも可能です。反応性の高い物質を冷却しながら撹拌擂潰可能です。半導体ヒートシンク、3Dプリンター用樹脂の高温での混練が実現できます。

 


機能を組み合わせることで、エバポレーター(濃縮装置)、スプレイドライヤー、シリコン型の脱泡、ビーズミル・ボールミル・ニーダー・プラネタリミキサーや三本ロールミルなどの分散機の代替として使用することができます。処理エネルギーがマイルドなため、メカノケミカル、メカニカルアロイング、ソルトミリング、活性度の高い金属の合金化などの処理にも対応可能です。


石川式自動乳鉢(石川式撹拌擂潰機)の活用事例


石川式自動乳鉢の応用提案

石川式自動乳鉢は独自技術により乳鉢内をムラなく、均一に処理ができるため、以下のような装置の一次分散や代替機として活用が見込まれます。

 

1.    撹拌機への応用

石川式自動乳鉢は、独自の乳棒回転機構で均一かつムラのない撹拌を実現。粉体や高粘度材料に対応し、微細な気泡の混入も抑制できる。特に乳棒先端がヘラ形状のヘラ乳棒を用いることで、粉砕などの同時処理を避け、撹拌機能単体での処理が可能になるため、繊細な材料の均一混合や反応系の前処理に最適。撹拌時間や速度も細かく調整でき、化粧品や樹脂など幅広い用途に活用されている。

 

2.    擂潰(らいかい)への応用

擂潰とは、材料をすり潰して微細化・均質化する処理のことで、石川式自動乳鉢の基本となる機能です。乳棒と乳鉢がなめらかに接触し、材料に適度な圧力とせん断力を加えることで、手作業で行う“擂り潰し”を自動化できます。粉体や結晶を潰して粘性のあるペーストにするなど、化学品・医薬品・ファインセラミックスなど、粒子制御が重要な分野で活用されています。擂潰機としての精度と再現性の高さが特長です。

 

3.    分散機への応用

石川式自動乳鉢は、粉体を液体中に均一に分散させる処理にも優れ、分散機としても高い性能を発揮します。適度な圧力とせん断力により、凝集した粒子を無理なく解砕し、材料本来の機能を引き出します。たとえば、導電性カーボンのスラリー調製では、粒子を壊さず均一に分散できるため、電気特性の安定性が向上。無機フィラー入り樹脂の前処理にも用いられ、分散の再現性と制御性が評価されています。

 

4.    混錬機への応用

石川式自動乳鉢は、単なる粉砕装置ではなく、混錬・混合・分散を高精度に実現する多機能装置です。独自技術により、高粘度や多成分の材料にも対応し、製品開発や試作に最適です。たとえば、無機フィラー入り樹脂の事前混練に活用され、従来の混錬機よりも短時間で均一な分散を達成。連続処理への応用も可能で、混錬機の代替装置として注目されています。

 

5.    混合機への応用

石川式自動乳鉢は、撹拌擂潰という独自方式を活かし、粉体と液体など異種材料の混合処理にも対応できる装置です。羽根を用いない構造ながら、ミキサーと同等の混合精度を実現し、容量の異なる多様な材料や製品の試作に最適。たとえば、導電性粉体と樹脂の混合では、従来のミキサーに比べて短時間で高均質な仕上がりが得られました。多種類の材料を確実に攪拌できる混合機の代替として活用が進んでいます。

 

6.    微粉砕機への応用

石川式自動乳鉢は、独自の低速回転方式により、粉体を均一に擂りつぶす微粉砕処理に適した装置です。粉砕機としての用途では、粒度分布の揃った仕上がりが特長で、製品ごとに最適な粒径調整が可能です。たとえば、化粧品メーカーでは、パウダーの粒径を均一に整えることで光の反射性が高まり、発色性の良い製品づくりに貢献。また、陶磁器用の顔料粉砕にも使用され、色むらのない仕上がりが評価されています。

 

7.    ロータリーエバポレーター(減圧濃縮装置)への応用

石川式自動乳鉢は、加熱機能を付加することで、ロータリーエバポレーターでは困難な高粘度スラリーの濃縮処理にも対応可能です。撹拌・粉砕・混合を同時に行いながら、材料を穏やかに加熱し、効率よく溶媒を除去。たとえば、導電性ペーストや無機フィラー入り樹脂など、高粘度材料の濃縮工程において、従来の減圧乾燥では得られなかった分散均一性と粘度制御が実現されます。

 

 

石川式自動乳鉢(石川式撹拌擂潰機)は機械サイズ、乳鉢(石臼)と乳棒(杵)の材質、乳鉢(石臼)/乳棒(杵)の回転機構、処理材料の処理量や硬度、粒子径サイズ、粘度等、さまざまな処理材料の状況に合わせた機械を揃えております。


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こんな悩みがある⽅におすすめ

主導での混錬に限界があり、自動乳鉢で効率よく攪拌したい

石川式撹拌擂潰機の最大の特徴は、「粉砕=砕く」「撹拌=かき混ぜる」「分散=材料の中に粒子を散らばせ る」「混練=練り合せる、混ぜ合わせる」これらの処理を1台でまかなえる点にあります。処理効率は格段にアップし、別々に処理を行うのに比べて、優れた処理結果を得られます。

既存の自動乳鉢では求めている処理結果に近づかなくて困っている

乳棒のバネの強さや先端の形状、回転機構を変えることで、粉砕力の強弱や、撹拌性能の強弱も変更可能です。1 台の機械でさまざまなシーンに対応できるというフレキシブルな使用感が、石川式撹拌槽潰機の大きな強みです。