機種選定のポイント

石川式攪拌擂潰機の機種選定のポイント

石川式撹拌擂潰機は機械サイズ(搭載される乳鉢、臼、釜の容積)、鉢と杵の材質、鉢/杵の回転機構、真空環境や加熱、冷却しながらの撹拌擂潰処理が可能な機械等処理材料の処理量や硬度、粒子径サイズ、粘度等、様々な処理材料の状況に合わせた機械を揃えております。

大型機

使用容積(ℓ) 型式 回転方式 釜/臼/鉢材質 付加能力
10 12号 MR式 石臼  
12 3号M型 FR式 石臼  
33M OR式  
20 2号 MR式 石臼  
3号A型 FR式  
33A OR式  
6号A型 FR式・OR式 マルチ鉢・磁器鉢  
6R号A型  鉢傾斜型
7号A型 マルチ鉢 加熱・冷却対応(外部熱源)
13号A型 加熱・冷却対応(外部熱源) 鉢傾斜型
36 1号 MR式 石臼  
60 71号 MR式 石臼  
3号AA型 FR式  
33AA OR式  
6号AA型 FR式・OR式* マルチ鉢・磁器鉢  
6R号AA型  鉢傾斜型
7号AA型 加熱・冷却対応(外部熱源)
13号AA型 マルチ鉢  加熱・冷却対応(外部熱源) 鉢傾斜型
100 3号B型 FR式 石臼  
33B OR式  
6号B型 FR式・OR式* マルチ鉢  
6R号B型  鉢傾斜型
7号B型 加熱・冷却対応(外部熱源)
13号B型 加熱・冷却対応(外部熱源) 鉢傾斜型
150 3号C型 FR式 石臼  
33C OR式  
6号C型 FR式・OR式* マルチ鉢  
6R号C型  鉢傾斜型
7号C型 加熱・冷却対応(外部熱源)
13号C型 加熱・冷却対応(外部熱源) 鉢傾斜型

*磁器鉢/磁器杵の組み合わせはOR式のみ

微量機・小型機

使用容積(ℓ) 型式 回転方式 付加能力
0.05 AGA型 FR式  
AGZ型 真空対応
0.2 101号 OR式  
0.4 16号 OR式  
16ZD号  真空対応
16号EB型  加熱・冷却対応(ヒーター内蔵)
1.0 18号 OR式  
18ZD号  真空対応
18号EB型   加熱・冷却対応(ヒーター内蔵)
2.0 20号 OR式  
20号EB型   加熱・冷却対応(ヒーター内蔵)
4.0 22号 OR式  
22号EB型   加熱・冷却対応(ヒーター内蔵)
7.0 24号 OR式  
24号EB型 加熱・冷却対応(ヒーター内蔵)
24P号 真空対応(加熱対応オプション)
24R号 FR式・OR式 鉢傾斜型
24R号EB型 加熱対応、鉢傾斜型

卓上機

使用容積(ℓ) 型式 回転方式 機構 本体材質
0.05 AGB型 FR式 固定式 鋼+塗装
0.2 D101 OR式 固定式 鋼+塗装
D101S SUS304
0.4 D16 OR式 固定式 鋼+塗装
D16S SUS304
1.0 D18 OR式 固定式 鋼+塗装
D18S SUS304
2.0 D20 OR式 固定式 鋼+塗装
D20S SUS304 
D20SL 昇降式
4.0 D22 OR式 固定式 鋼+塗装
D22S SUS304

機種選定のポイント

①回転方式による選定

OR式

杵は公転1周に対し自転およそ2.4周の速さで同じ方向に回転します。さらに杵自公転による杵先と鉢との摩擦から生じる力で杵筒が自転/公転と逆方向に回転することで杵先が材料を巻き込み、せん断力を高めることで撹拌擂潰効率を高めます。同時に杵先の偏摩耗を防ぎ、摩擦熱を抑制します。OR式は石川式撹拌擂潰機の中でもっとも充実した機種ライナップを揃えています。

FR式

OR式との回転方式の違いは杵筒が歯車により強制的回転することでOR式より高い擂潰力が見込まれます。この事から特にAGXシリーズは硬質材料の杵先、乳鉢の材料を揃えております。 

 MR式 

杵は自転のみで公転はしませんが、鉢が杵の自転とは逆方向に回転しますので、OR式と比べ約1.5倍のスピードで軌跡を描く事で作業効率が良いです。

②加工容積による選定

最大「使用容積」と推奨「使用容積」について

カタログに記載されている「使用容積」が投入する材料の最大量の目安となります。また、この「使用容積」の約60%程度までの量が機械性能を十分に発揮される推奨の「加工容積」の目安となります。特に高粘度の材料を擂潰(すり潰し)機能を重点に処理する場合は、最大「使用容積」の60%以内の材料投入量でご使用されることで、杵の軌道の範囲内に常に処理材料があることで、杵が材料全体をムラなく、かくことでかきもれなく均一な撹拌擂潰結果が期待出来ます。液状や低粘度の流動性が高い材料を処理する場合は最大「使用容積」を目安にご利用頂けます。

例)石川式撹拌擂潰機A型の場合 最大使用容積は20ℓ、加工容積は12ℓ

以上はあくまでも機械選定の目安です。機械をご購入前にお客様の予定されている処理材料を使い実機での撹拌擂潰性能の評価をお勧めします。

弊社では事前の実機でのご評価のため実験機をご用意しています。

撹拌擂潰処理が思うように進まない場合

投入する材料の粘度や粒子サイズ、形状、性質(硬度、展性、延性)等により使用容積内であっても機械性能が十分発揮されずに十分に拡販擂潰処理が進まない場合があります。この様な場合は以下の様な事が考えられます。

①材料の投入量が多い

材料の投入量を減らしたり(投入量を減らせない場合は)より大きなサイズの機械をお試し下さい。特に高粘度の材料を処理する場合は、より大きなサイズの機械の方が、杵先と鉢とのクリアランスが大きく、取り付けられている杵の本数も多い事ので、より大きな粒子径、より多くの材料を巻き込み処理する事ができ撹拌擂潰処理能力は高くなる傾向にあります。

②材料投入の順番が適切ではない

投入する順番を変えてみる。通常、粉体と液体の材料を混ぜ合わせ処理する場合は粉体を先に投入した後に液体を投入する方が粉体が液体に溶け撹拌擂潰処理が進みやすくなります。(但し粉体の比重やかさ密度等によっては粉体を後から投入した方が処理が進む場合もございます。)